論文対策において、本当に大切な情報とは

消防官採用試験の論文対策方法を求めて情報を集めている方も多いと思います。このページにたどり着いた方も、そのような方の一人だと思います。皆さんはどのような情報を求めていますか?漠然とネットサーフィンをしていても、無意識に何らかの目的をもっているはずです。

「消防 論文」などで検索すれば、「試験時間は何分」「字数の何割は埋めろ」「序論・本論・結論の3段構成で書け」「原稿用紙の使い方」などといった情報が手に入ります。このような内容を価値のある情報だとグーグルが判断し、上位に表示するからです。皆さんは、このような情報を求めているのでしょうか。もちろん、そうした情報を求めていないことはないでしょうけど、皆さんが本当に求めている情報は別にあると思います。

グーグルは、情報の本当の価値を見分けることができません。論文で検索すると、「文字数」とか、「段落構成」、「原稿用紙」などのキーワードが入ったページを上位に表示してしまいます。皆さんが本当に求めている情報ではないということを見極められません。私のホームページにある「消防官採用試験 小論文対策の基本」という内容も、自分で書いておいてなんですが、受験生にとってたいして役に立たないページであることは、私もよく分かっています。論文対策のさわりもさわりです。控えめに言っても私が出せる情報の10分の1も出していません。しかし、検索では上位に出てしまいます。

では、皆さんがネットに求めている情報は何でしょうか。それは、勉強の見通しを立てられるようになる情報だと思います。その情報を得たことで、何をどこまでやればよいかが理解でき、合格レベルに達するまでにするべきことが明確になる情報です。消防官になるための論文対策をネットで調べ始めたときは、きっと無意識にこのような情報を求めていると思います。

2020年6月現在、私が調べた限り、このような情報はネットにはありません。そのページを見れば、論文対策に何をすればよいか、どこまでやれば合格レベルに達することができるか。そうした見通しをもてるようになる情報はネットで探しても出てきません。その理由は、論文対策はそもそも見通しを立てるのが難しいことにあります。ブログなどで論文対策をまとめている人も、決して手を抜いているわけではありません。

見通しを立てることは、受験対策上絶対に必要なことです。たとえ論文対策であったとしても見通しは立てなければなりません。いつまでに、何を、どのくらいこなすかを、自分の中で明確にしておかなければ出口が見えなくなります。この、勉強の出口が見えない状態は、自分のやってきたことに自信をもてなくするため、悪影響を与えます。不安のまま試験に突入することになり、精神衛生上よろしくないのです。

試験は、「これだけやったんだから、自分ができないことは他人もできない。」こうした強い精神状態で臨まなくてはなりません。実際に、私は『畑中敦子の…』シリーズを何回転もさせて、そこに出ている問題と類似した問題であれば瞬殺できる状態にして満を持して試験に臨みました。定番の参考書で標準問題(合格する人なら落とさない問題)を完璧にこなしているのですから、私が解けなければ他の人も解けません。私が自意識過剰なのではなく、定番の参考書を一通りこなしていますし、それ以上の参考書が市販されているわけではないのですから、客観的にそう言ってよい状態になっているのです。

問題を見た瞬間に解き覚えがないと感じたら、その問題は安心して飛ばすことができます。見覚えないのですから、解き始めたら苦戦する可能性があるからです。定番の参考書を一通りこなしていることで、戦略的に飛ばすべき問題であることが瞬時に判断できるようになっています。自信があるから判断に迷いがなく、「あの参考書のあの解法だな」と明確に解き覚えのある問題から解くことで効率よく得点できます。

自分のやってきたことに自信がないと、こうした問題のふるい分けを瞬時にできません。自分が定めたことを、自分でしっかりとこなして自信をもって試験に臨むことが極めて大切なのです。論文試験でも、「この論題は依然書いたことがあるな。」と瞬時に判断できることが大切です。一通り論題を潰している自信があれば、初めて見るような予想外の論題に出くわして少し慌てても、「この論題は初めて見たな。きっと他の受験生も慌てているはずだ。」などと判断でき、落ち着きを取り戻すことができます。

ところが、論文対策方法をネットで集めると、この逆になります。「資料の読み取りに慣れろ」「防災をめぐる最新の情報を確認しろ」と言われたら、途端に出口が見えなくなります。資料は無限にありますし、防災に関する情報も星の数ほどあります。これらを追いかけたら、終わりがなくなります。勉強の出口は見えなくなり、勉強をしてもしても自信がもてなくなります。

私が皆さんに伝えたいのは、「論文対策の見通しをもて」ということです。ネットで情報を収集するだけで見通しが持てるようにならないなら、試験日までにやるべきことを自分で定め、勉強に区切りをつけてください。「このカテゴリーに属するこの論題とこの論題を解いて(書いて)、次に、このカテゴリーに手を付けよう」などと試験までに取り組むべき論題を明確に定め、それを一つ一つ潰してください。たとえ、その分類が間違っていたとしても、「これだけやったのだから、大丈夫だ」という自信をもつことができるでしょう。その自信が論文の出来を左右します。

 もっとも、論文の難しいところは、①その見通しを立てるのが難しいことに加え、②自分の書いた答案が合格レベルを超えているのかそうでないのかを判断することができないところにあります。数的推理や判断推理は正解・不正解がはっきりしているのに対し、論文は合格レベルの線引きが自分では難しいため、独学しづらいのです。

論文対策講座は、①論文対策に見通しをもたせ、②合格者の答案や私の答案例を載せることで、添削を受けなくても合格レベルに近い答案が書けるようにします。テキストも、私の知識と知恵のすべてを注ぎ、皆さんの人生を背負う覚悟で作成しております。

そういえば、私も合格証などアップしていませんでした。奇跡的に実家に残っていたので、アップしたいと思います。都知事も本当にカイロ大学を卒業したのか疑問を持たれているようですから、私もアップさせていただきます。