オンラインスクール選びに失敗すると、あなたの夢が安易なビジネスの犠牲になります。
本記事では、他スクールから私の塾に移ってきた多くの受講生の実体験をもとに、消防官試験のオンラインスクールの“裏側”を赤裸々にお伝えします。
「なぜ、受験生でもない私がレビューできるのか?」
と思われるかもしれませんが、実際に他のオンラインスクールから私の塾に移ってくる方が非常に多く、その方々から詳細な情報を聞くことで、オンラインスクールの実態を把握できているからです。受講生からは「自分には合わなかった」といった声が寄せられるスクールもあります。
このページをご覧になっている皆さんの多くは、消防官採用試験向けのオンラインスクール、特に元消防官が運営しているスクールに入るべきかどうかを迷っている最中かもしれません。
中にはショッキングな内容も含まれますが、それは皆さんの大切な夢が、安易なビジネスの対象にされないようにするためです。冷静な判断材料の一つとして読んでいただければ幸いです。
今回から、複数回に分けて「選んではいけないオンラインスクールの特徴」をお伝えしていきます。
「合格者が教える」にご注意!運営者が教えていないスクール!
オンラインスクールの中には、「合格者が教えてくれる」とうたうスクールがあります。合格者が教えてくれると言うと聞こえは良いですが、その合格者はスクールと雇用関係にあるわけでもなく、アルバイトですらありません。何かアドバイスを求められたときに、答えてもいいし、答えなくてもいいという立場です。
合格者は、何か質問をされても答える義務はありません。実際に、このスクールにいた私の生徒も、
「リプが返ってこなかった」
と話していました。
このスクールの運営者は、YouTubeのコメント欄で「この人数を1人で見ているんですか?」との質問に対し、「合格者が丁寧に教えてくれますよ」と回答しています。しかしその発言の裏には、「自分は教えていない」という現実が隠れているのです。
当たり前ですが、このスクールの受講生はお金を払って受講しています。それにもかかわらず、質問をしても返事が返ってこないことがあるのです。
元消防官を頼ってスクールに入ってきた生徒が、何か質問をして誰からも回答をもらえていない状況があるのに、運営者から放置される。信じられないかもしれませんが、そんな状況が起きるのです。
多くの生徒を抱えれば当然、運営者自身の対応は困難になります。教養試験の質問に対する回答、論文の添削、模擬面接、それを運営者自身がこなそうとすると、たくさんの生徒を見ることができません。当然、儲かりません。
指導スタイルや運営体制を規模拡大にシフトしようと思えば、どうしても一人ひとりの指導を手薄にするしかないのです。だから、規模拡大を目指すスクールは、講師自身が指導に関わらず「合格者が教えてくれる」とうたい、自分は指導に関わらないようになっていくのです。
皆さんが消防官採用試験のオンラインスクールを選ぶ際には、元消防官が直接指導にあたっているかをよく確認してください。
「ワニ本だけで受かった」って? それ、お前の話だろ。
合格者のアドバイスと言えば聞こえはいいですが、それはその合格者の一過性のアドバイスにとどまるのが通常です。合格者一人ひとり基礎学力が違いますし、万人に効くアドバイスはありません。
たとえば、私は東京消防庁に合格するのにワニ本2冊しかやっていません。50問中43点の得点でした。
「ワニ本2冊やれば合格できるよ」
このアドバイスは有益でしょうか。
もちろん、有益な人もいれば、そうでない人もいるでしょう。ワニ本大卒版が難しくて手が出ない人もいるはずですから、そうした人には、もっと基礎的な問題集を紹介して取り組ませなければなりません。
そうした人が、このアドバイスを鵜呑みにすれば、
有益どころか害になる
のです。
私は、東京消防庁を受験当時、大学入試センター試験レベルの問題は英語、古文、政治、経済、地理、数学、化学、生物であれば、瞬殺できる学力がありました。大学時代の偏差値は70を超えるのが通常でした。この基礎学力を前提にした合格者(過去の私)のアドバイスは、多くの受験生には有益とはならないでしょう。スタート地点が違いすぎるからです。※当時は古文も出題されていました。
だから、指導者としては、一人ひとりの基礎学力を把握し、その人に合った適切なアドバイスをしていかなければなりません。理解できない問題があれば質問を受け、その解説をするだけでなく、質問内容から学力を推測し、必要であれば適切な問題集にダウングレードさせなければならない場合もあるのです。
こうした、その人に適した指導は、昨日今日で合格した者にはできません。
合格者任せのスクールは、資料をダウンロードして終わりです。HP上は多くの資料や教材であなたをサポートするように見えますが、いちばん肝心なあなたの学力や経歴を踏まえたアドバイスはありません。
- 「合格者が教える教材〇選」
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- 「合格者が実際に面接で話した回答」
一人ひとりに対する親身の指導がなければ、高い情報商材を言葉巧みにつかまされているのと同じです。
「合格者がアドバイスする」という運営者の手抜きをしっかりと見抜いて欲しいと思います。